薬剤室
薬剤室のご紹介
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薬剤室は薬剤師8名と助手1名、バブル世代と、ゆとり世代の2極化したメンバーで構成されています。年の差はあるものの、皆が自分の意見を言いやすいオープンな職場環境をめざしています。現在は2交代制により、院内に必ず薬剤師が常駐し、365日24時間の対応が可能です。
薬剤師は医薬品全般の幅広い知識を持つ「薬」の専門家である。臨床現場において薬剤師が必要とされ、チーム医療の中心的役割を担えるよう、常に研鑚に努めています。
また、医療費抑制のための後発医薬品の採用推進や、多剤併用による有害事象を防ぐためのポリファーマシー対策にも積極的に取り組んでいます。
目標
薬剤室の目標として、以下の3つの基本方針を掲げている。
- 01
- 薬物療法における安全確保と質の向上、病棟業務の推進を行う。
- 02
- チーム医療における薬剤師の役割を十分に発揮する。
- 03
- 医薬品安全使用の推進を図り、安心される薬物治療を進める。
人員体制
- 薬剤師
- 8名
- 薬剤助手
- 1名
専門資格取得人数
- 栄養サポートチーム専門療養士(日本静脈経腸栄養学会)
- 1名
- 筑豊糖尿病療養指導士(筑豊糖尿病療養指導士会)
- 1名
- 認定実務実習指導薬剤師(日本薬剤師研修センター)
- 2名
- 日病薬認定指導薬剤師(日本病院薬剤師会)
- 3名
業務内容
電子カルテ,オーダリングシステム導入により,業務効率アップ,かつ安全な医療体制が構築されています。
1. 調剤・注射
- 外来調剤はほぼ100%院外処方であり、調剤薬局からの疑義紹介に対応しています。令和2年より全国的に発生した医薬品供給不足問題(主に後発医薬品)を調剤薬局と連携、協力し、患者の不利益にならないよう対応中です。
入院患者の調剤、全ての持参薬鑑別を行っています。
注射調剤は専門カートを使用し、個人別にセットして病棟へ払い出しています。
2. 高カロリー輸液無菌調製
クリーンルーム内で無菌的に行い感染防止に努めています。3.がん化学療法の参画
- レジメン管理、処方監査、無菌調製、化学療法委員会、薬薬連携講演会の開催など、薬剤師主体で行っています。レジメンに基づいた投与スケジュール・投与量・検査値、処方薬などを、必ず3人の薬剤師がチェックした上で、ミキシングを行っています。外来ケモの患者さんには、投与スケジュール、副作用状況などを記載した情報提供書を作成して調剤薬局へ伝達しています。
4. 薬物血中濃度モニタリング
測定結果をもとに解析・投与計画を行い、医師にフィードバックしています。5. 薬剤管理指導(病棟業務)
病棟ごとに担当薬剤師を配置して、服薬指導、配置薬管理、スタッフへの情報提供などを行っています。(病棟業務加算は人員不足のため一時中断中)
調剤支援システムにより、効率的な指導管理を行っています。
6. 一般製剤
皮膚科用薬、耳鼻科用薬、染色液など、要望に応じて特殊な処方の調製を行っています。7. 医薬品管理
毎月1回薬事審議会を開催し、新規医薬品の採用、取り消し、後発医薬品への切り替え等について審議しています。月末には在庫の棚卸、配置薬の期限切れチェックを行って、過剰在庫を防ぎ、品質管理に努めています。また、毎月、期限切迫薬剤リストを作成し医師に使用促進を行っています。近年の医薬品供給不安定状態においても医薬品確保に全力で取り組んでいます。8. 医薬品情報
DI担当者は、毎月「薬剤室からのお知らせ」を発行し、薬事委員会の報告、DIニュース(副作用報告、添付文書改訂、最新の医薬品供給不安定情報など)を掲載しています。9. 専門性、チーム医療への貢献
NST、褥瘡対策、ICT、化学療法、緩和ケア、認知症ケアなど多くの委員会に参加し、回診にも同行し、専門的立場から助言、提案をしています。糖尿病療養指導士は、院内糖尿病教室の運営、糖尿病フェア、患者会の企画、また地域の糖尿病啓蒙活動にも取り組んでいます。実績(学会発表/論文発表/研修会開催/外部講師等)
学会発表
- がん化学療法地域連携研修会 2023.1.16
- 「外来化学療法における薬薬連携~トレーシングレポート報告~」 瓜生 啓人
- 地域医療従事者セミナー(Web講演) 2022.11配信
- 「ワクチンを理解しよう」 中本晴美
- 第14回Jadecom学会 2022.10.15~16
- 「今後の薬剤部会の展望」 山下 崇
外部との連携活動
- 薬学生長期実務実習の受け入れ
- 平成25年度から薬学生の実務実習を受け入れている。(令和4年度までに21人の学生受け入れ)病院薬剤師としての役割を理解し、医療の担い手としての自覚や責任感をもった質の高い薬剤師養成に向けて、11週間の指導を行っています。
- 地域住民向け啓発活動
- 小中学生や高齢者、更には地域医療従事者を対象とした講座を行ない、市民の健康と安全のための啓発活動を行っています。
- 地域薬剤師会(地域の薬剤師)との連携
- 院内に設置されたFAXコーナーには薬剤師会の職員2名が常勤しており、処方箋をFAXで調剤薬局へ送っている。これにより事前の薬の準備や配送が可能となり、患者サービス向上に繋がっている。もう1つの利点として、自宅近くの調剤薬局を紹介していただくこともできる。
院内の薬剤師は、調剤薬局からの疑義紹介、トレーシングレポ-トによる情報提供にも対応し、医師との橋渡しをしている。
癌化学療法プロトコール一覧
外科
- 病名
- プロトコール名
- HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌
- ハーセプチン+パクリタキセル
- HER2過剰発現手術不能又は再発乳癌
- GEM/PTX+ハーセプチン
- HER2過剰発現進行再発の胃癌
- ハーセプチン+XP(シスプラチン/ゼローダ)療法
- HER2陽性の手術不能又は再発乳癌
- カドサイラ療法
- HER2陽性手術不能又は再発乳癌
- パージェタ/ハーセプチン/ドセタキセル
- KRAS野生型切除不能進行再発結腸・直腸癌
- ベクティビックス+CPT-11
- KRAS野生型切除不能進行再発結腸・直腸癌
- ベクティビックス+FOLFIRI療法
- KRAS野生型切除不能進行再発結腸・直腸癌
- ベクティビックス+FOLFOXー4(mーFOLFOXー6)療法
- KRAS野生型切除不能進行再発結腸・直腸癌
- ベクティビックス+XELOX療法
- KRAS野生型切除不能進行再発結腸・直腸癌
- ベクティビックス単独療法
- がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/ml以上の切除不能な肝細胞癌
- サイラムザ単独療法
- がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発胃癌
- オプジーボ
- がん化学療法後に増悪した進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する固形癌
- キイトルーダ単独療法
- 胃癌
- biweeklyカンプト
- 胃癌
- CPT-11/CDDP(LowDose)療法
- 胃癌
- CPT-11/CDDP療法
- 胃癌
- HightdoseCDDP+5FU(静注)
- 胃癌
- HightdoseCDDP+5FU,UFT(経口法)
- 胃癌
- LowdoseCDDP+5FU
- 胃癌
- S-1/BiwPTX療法(2週毎)
- 胃癌
- S-1/wPTX療法(3週1クール)
- 胃癌
- S-1/wPTX療法(4週1クール)
- 胃癌
- S-1/wPTX療法(5週1クール)
- 胃癌
- TriweeklyCDDP+TS-1(daily)
- 胃癌
- Weeklyタキソール(パクリタキセル)+TS-1
- 胃癌肝転移
- weeklyhighdose5FU1000㎎+CDDP10㎎
- 胃癌肝転移
- 胃 HAI
- 胃噴門部癌
- CPT-11B法
- 肝細胞癌
- 外来週1回肝動注FEM
- 肝細胞癌
- 肝動注FEM療法
- 肝細胞癌
- 肝動注lowdoseFP療法
- 結腸,大腸癌
- CPT-11+(LV/5FU)
- 結腸,直腸癌,進行胃癌
- LV/5FU
- 結腸,直腸癌肝転移
- 大腸 HAI
- 結腸・直腸癌
- FOLFOX4
- 再発大腸癌肝、肺転移
- m-FOLFOX6
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
- XELIRI(ゼローダ/CPT-11)±Bv療法
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
- サイラムザ+FOLFIRI療法
- 治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
- ザルトラップ+FOLFIRI療法
- 治癒切除不能な進行再発の胃癌
- サイラムザ+WeeklyPTX
- 治癒切除不能な進行再発の胃癌
- サイラムザ単独
- 治癒切除不能な膵癌
- mFOLFIRINOX
- 手術不能又は再発乳癌
- GEM+(PTX)
- 手術不能又は再発乳癌
- WeeklyPTX+BV療法
- 手術不能又は再発乳癌
- ナベルビン
- 手術不能又は再発乳癌
- ハラヴェン
- 手術不能又は再発乳癌
- ハラヴェン/ハーセプチン
- 十二指腸乳頭部癌多発肝転移
- 5FU-MMC-cylocide
- 食道癌
- 5-FU+Nedaplatin(アクプラ)
- 食道癌術前・術後アジュバンド療法
- FP(CDDP+5FU)療法(食道癌)
- 進行・再発大腸癌
- FOLFIRI
- 進行胃癌胃癌再発胃癌再発肝転移
- タキソテール+TS-1
- 進行再発の胃癌
- XP(シスプラチン/ゼローダ)療法
- 進行膵癌
- ジェムザール(+CDDP)
- 切除不能胃癌
- CDDP/CPT-11(Highdose)
- 切除不能再発胃癌
- TS-1/WeeklyCDDP
- 切除不能進行・再発胃癌
- (Weekly)Nab-PTX
- 切除不能進行・再発胃癌
- (Weekly)Nab-PTX+サイラムザ
- 切除不能進行胃癌
- TriweeklyCPT-11+TS-1
- 切除不能大腸癌
- FOLFIRI+アバスチン
- 切除不能大腸癌
- IRIS±BV療法
- 切除不能大腸癌
- l-LV/5FU+アバスチン
- 切除不能大腸癌
- XELOX療法+BV療法
- 切除不能大腸癌
- ロンサーフ+BV
- 切除不能大腸癌胃癌
- XELOX療法
- 切除不能大腸癌胃癌(2015年7月追加)
- SOX±BV療法
- 大腸癌肝転移・肺転移
- CPT-11(静注)+肝動注(5FU)
- 大腸癌再発
- UFT/LV/CPT-11
- 大腸癌術後肝転移
- LV/5FUcolon- HAI
- 胆管癌
- GEM+TS-1
- 胆道癌
- GC療法(GEM+低用量CDDP)
- 乳癌
- 3週毎パクリタキセル(タキソール)
- 乳癌
- AC
- 乳癌
- CAF
- 乳癌
- classicalCEF(CPA経口)
- 乳癌
- classicalCMF
- 乳癌
- EC(エピルピシン/シクロフォスファミド)療法
- 乳癌
- FEC
- 乳癌
- Weeklyパクリタキセル(タキソール)
- 乳癌
- トラスツズマブ+パクリタキセル(タキソール)
- 乳癌
- ハーセプチン(+ドセタキセル)(タキソテール)
- PD-1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
- テセントリク+(Weekly)Nab-PTX
- 乳癌胃癌
- Nab-PTX
- 乳癌胃癌
- Weeklyドセタキセル(タキソテール)
- 泌尿器乳癌(前立腺癌)
- Monthlyドセタキセル(タキソテール)
- 膵癌
- NabPTX+GEM
呼吸器外科
- 病名
- プロトコール名
- 非小細胞肺がん
- CDDP+PTX(Triweekly)療法+BV
- 非小細胞肺がん
- Short-HydrationPC(CDDP+PEM)療法+(BV)
- 非小細胞肺癌
- CBDCA+PTX(TriWeekly)
- 非小細胞肺癌
- CBDCA+TS-1(TriWeekly)
- 非小細胞肺癌
- CDDP+Docetaxel療法
- 非小細胞肺癌
- CDDP+vinorelbine療法
- 非小細胞肺癌
- PC(CDDP+PEM)療法
- 非小細胞肺癌
- PEM療法
耳鼻咽喉科
- 病名
- プロトコール名
- 頭頸部悪性腫瘍
- CBDCA+5-FU療法
- 頭頸部悪性腫瘍
- CDDP+TS-1(daily)
- 頭頸部癌
- TXT+CDDP+5FU併用療法
内科
- 病名
- プロトコール名
- 悪性リンパ腫(高齢者)
- R-THP-COP療法
- 悪性リンパ腫(高齢者)
- THP-COP療法
- 悪性リンパ腫
- CHASE療法
- 悪性リンパ腫
- CHOP-E療法
- 胃癌
- lowdoseFU+CDDP+CPT-11
- 横紋筋肉腫
- VAdrC-V
- 小細胞肺癌
- CBDCA+ETP
- 小細胞肺癌
- NGT単独療法
- 進行肝細胞癌
- シスプラチン肝動注化学療法
- 進行非小細胞肺癌
- GEM+CDDP療法
- 進行非小細胞肺癌
- ナベルビン
- 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
- オプジーボ
- 多発性骨髄腫
- DMVM-1療法
- 肺小細胞癌
- PE療法
- 非小細胞性肺癌
- IP
- 非小細胞性肺癌
- TS-1/CDDPforNSCLC
- 非小細胞肺癌
- CBDCA+Docetaxel療法
- 非小細胞肺癌
- CBDCA+PTX(BiWeekly)
- 非小細胞肺癌
- CDDP+PEM療法
- 非小細胞肺癌
- GEM+CPT-1療法
- 非小細胞肺癌
- TriWeeklyCBDCA+Nab-PTX
- 非小細胞肺癌・小細胞肺癌
- アムルビシン塩酸塩
- 慢性リンパ性白血病
- 2-CdA+MIT
- 慢性リンパ性白血病
- lowdoseFlu+CPA
泌尿器科
- 病名
- プロトコール名
- 進行尿路上皮癌(膀胱癌・腎盂尿管癌)
- M-VAC療法
- 前立腺癌
- Tri-Weeklyタキソテール
- 膀胱腫瘍
- BCG膀胱注入療法
- 膀胱腫瘍
- 膀胱注入療法
薬剤室から保険薬局のみなさまへ
飯塚市立病院では、外来がん化学療法を受ける患者さんにつきまして算定条件が整ったことに伴い、令和3年4月以降より連携充実加算を算定させていただくことになりました。
当院では、算定を実施した患者さんへ化学療法情報提供書を交付しております。レジメン等確認が必要な場合は患者さんから開示してもらい情報共有してください。
保険薬局では、当院にて連携充実加算を算定している患者さんにつきまして、要件をみたすことで【特定薬剤管理指導加算2】の算定が可能です。
また、インスリン等の糖尿病治療薬の適正使用推進を目的とした【調剤後薬剤管理指導加算】についても情報提供を行った場合に算定が可能です。
患者さんの病態や投薬に関するトレーシングレポートに決められた形はありませんが、当院にてテンプレートを準備しておりますので必要な場合はご活用ください。