リハビリテーション室は現在専任医師3名(非常勤含む)、理学療法士24名、作業療法士18名、言語聴覚士5名、助手2名、事務職1名で構成されており、「家庭復帰」や「職場復帰」を目標に日々の患者様のリハビリテーションに携わっております。若いスタッフ、ベテランスタッフが協力し「地域に選ばれるリハビリテーション室」を目指しています。
リハビリテーションとは、障害をもつ方々が、住み慣れた地域で、生き生きと豊かに生活をすることを援助する、医療・保健・福祉・教育の統合的な支援体系をいいます。言い換えると、病気やけがで障害を受けてしまった方々に対して、残っている能力を最大限に引き出し、社会復帰の手助けをすることです。リハビリテーションには、理学療法、作業療法、言語聴覚療法があり、当院では、これらすべての療法を行っています。
理学療法とは、検査・測定・評価に基づき、何らかの疾病、傷害(スポーツを含む)などに起因する機能・形態障害に対して、運動療法によって筋力、関節可動域、協調性といった身体機能の改善を図ったり、温熱・水・電気などの物理療法によって疼痛や循環などの改善を図ったりする治療です。また、基本的動作や日常生活活動を改善するための指導、そして社会生活を送る上で不利な要素を少なくするための福祉用具の選定や住宅改修・環境調整なども支援しております。最近では、生活習慣病の予防・コントロール、障害予防も理学療法の対象になっています。
障害をもつと普通の人が日々何気なく行っている作業ができなくなります。「作業」というのは、起きる、手を伸ばして何かをとる、食事をする、歩く、トイレにいく、服を着る、風呂に入るなど生活していくうえのすべてのことを指します。作業療法では、その人らしい「作業」ができるようになるために、いろいろな作業療法手段を用いて作業療法士と一緒に練習していきます。たとえば、食べる動作の練習をしたり、関節を伸ばしたり、手工芸で手の運動の練習をしたり、散歩をして気分をかえたり、その人らしい「作業」の障害(バリア)となる住環境を整備したり、ご家族と相談したりといったことを、作業療法士は行なっています。
私たちは言葉によってお互いの気持ちや考えを伝え合い、経験や知識を共有して生活をしています。言葉によるコミュニケーションには言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能が関係していますが、病気や交通事故、発達上の問題などでこのような機能が損なわれることがあります。言語聴覚士は言葉によるコミュニケーションに問題がある方に専門的サービスを提供し、自分らしい生活を構築できるよう支援していきます。また、摂食・嚥下の問題にも専門的に対応しています。